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【緊急声明】政府の学術会議会員任命拒否に抗議する

 10月1日、日本学術会議は、第25期の新会員候補105名のうち6名の任命について、政府により拒否されたことを明らかにした。会員の任命は形式要件であるにもかかわらず、これを任命しないという政府の行為は前例を覆すものであり、同会議の運営に関する国会答弁に反している。形式上の人事権をたてにとって日本学術会議に対する介入を行い、同会議を政府に従属させようとする政治的意図があるものと言わねばならない。政府に批判的な研究者を排除することは、全ての学術機関、そして全ての科学研究者に対する脅し、学問の自由と言論の自由に対する抑圧であり、社会全体の利益に反するものである。過去において、国家が学問の自由を否定し、国民統制と科学者の戦争動員を行った歴史を想起する時、今回の政府の行為は、戦争時の科学・文化・人権の国家統制に通じる可能性をもつものと断定せざるをえない。われわれは、こうした政府の行為が将来に大きな禍根を残すことを懸念する。
 以上から京都民科歴史部会委員会は、歴史科学協議会の声明に賛同し、政府による学術会議会員の任命拒否に抗議し、任命が見送られている新会員候補のすみやかな任命と、これまでの経緯についての明確な説明を要求する。また、この問題の解決に向け、立場や専門の違いを越え、広汎な国民の共同抗議を呼び掛けるものである。

2020年10月18日 京都民科歴史部会委員会

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